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1370. drive & carry

現在の走行距離はおよそ7600km。

ルノーの言い分は、SUVとハッチバックとミニバンの機能を統合してコンパクトにパッケージ、で、マーケティングのコンセプトは「ライフサイクルの中で、恋に落ちた二人が冒険の旅に出るステージ」なんだそうですが。はたして。

このコンセプトって、旧型1.6カングーのまんまですよね。というより、都市内貨物車の初代1.4カングーが、フランスのカップルにものすごく人気がでちゃって、そのライフスタイルカーとしての位置づけをリバースエンジニアリングならぬリバースマーケティングして言語化したんじゃないでしょうか。
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たしかに、それなりの荷物の積載力はあります。MTBをばらして梱包した運送段ボールをそのまま積み込めるくらいに。ただし、タイヤをつけた26インチホイールを縦にすると、ハッチゲートをくぐりません。前輪だけ外した自転車を立てて車内に並べるということは物理的に不可能です。あと5cm、いや3cm高ければギリギリセーフだったのですが。両輪外して横倒しにすると、クッションを挟んでどうにか2台分入ります。実用的ではありません。

1270kgだという車両重量は、旧1.6カングーより70kg、先行したルーテシア4より50kg近く重く、大人一人分のハンデがあります。1.2リッター直噴ターボは、電子制御6速ダブルクラッチEDCとのペアで評価すべき特性で、2000rpmから5000rpmまでほぼフラット。CVTであれば、狭くピークのあるトルクレンジのエンジンと組み合わせてその狭い美味しいゾーンを電子制御で維持させるのが効果的だと思いますが、EDCとの組み合わせでどのようなドライブスタイルにも対応できるのがルノーのユニットの面白いところ。低回転で静かにゆっくり走ることも出来るし、シーケンシャルで引っ張ってぶん回すこともできるし、どちらも味があります。パワーは必要十分+α。サーキット走行や峠の走り屋の真似をするほどの瞬発力は望めませんが、普通の人がスポーティに公道を走らせるのにはこれ以上は要らないでしょう。高速道路でもフラットでスムース、ステアリングも落ち着いて路面情報も手で触っているかのようなリアルさ、スロットルオンで安定しきった走りを見せてくれます。こういうフィールは同じクラスの国産車とは今でもかなりの差があると思いますが。

ZENの16インチホイール、205/60R16は、それなりに腰があってかつしなやかなのでほとんどのシーンで乗りやすいと思います。INTENSEの17インチは、福岡の都市高速を試乗で30分くらいで1周してみたところ、路面状態の良い平滑なところでは素晴らしいのですけれど、田舎道やギャップの多いところ、踏み切り通過や段差などの生活空間では突き上げも強く、かなりストレスフルな乗り心地だと言えます。

ZENで問題だと思うのは、普通の人が普通に走るシーンで挙動が乱れる条件がある、ということです。時速60キロから70キロくらい、ロールしながらヨー加速度が消えて安定している状況で、小さなパンプやギャップを超えた瞬間にリバウンドが過剰な反応を見せます。例えば都市高速のジャンクションでの連続高架の継ぎ目が典型的なケース。あるいは地方の国道や規格の高い県道のワインディングで。路面にタイヤが追従しているフィールが一瞬消えてうおっと声が出るくらい不安定な挙動になる場合があります。旧カングーでは何ともなくゆさっと通過していた場所でも、少しひやっとすることがあります。高速道路では全くこういう挙動はありません。メディアの自動車評論のレビューでは全く指摘されてませんけど、プロが乗ってて気づかないはずはないと思います。INTENSEの場合はどうなのか僕には分かりません。

タイヤサイズを細くするとか、空気圧を調整してみると、フィールが変わるかも知れません。旧型カングーも、タイヤの銘柄や空気圧の変化を素直に伝えてくる車でした。特に高速走行中のパンプの処理についてはフィールが劇的に変わりましたし。
あと考えられるのは、通過速度=前後輪がギャップを乗り越える時間差 と、前輪のリバウンドタイミングが共振するケースがあるのではないか、ということです。こういうのはちゃんとエンジニアリングで解析しないと分かんないんですけどね。60タイヤ自体の捩れがひとつの要因かも知れません。

不完全な情報でネガティブな内容を書いていると思われるかも知れませんが、あくまでユーザー目線でのブログリポートですので。しかしトータルで見れば、相当に満足度の高いドライブフィールだということは強調しておきます。

で、あとはそのほかの使い勝手とかも次回リポートします。
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by sadepon | 2014-06-17 15:05
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